Complete text -- "私とわたしとワタシ"

30 December

私とわたしとワタシ

平野啓一郎さんの『私とは何か「個人」から「分人」へ』を読んでいる。後半にさしかかったところだが、どのように彼の考えがまとめられるのか読むのが楽しみだ。どこかの書評でほんの少し興味を惹かれて気楽に読み始めたけれど、とても興味深い。自分が漠然と違和感を持っていたことが、論理的に語られていて読み進めると靄が晴れていくようだ。
前にもどこかで書いたけれど、私は目的によって友達を選ぶ。たとえば、映画に行くならAさんかBさんと、旅行にいくなら断然Cさんと一緒に、という具合に。でも、この「友達を使い分ける」というような考えになんとなく後ろめたさのようなものを感じていたけれど、この本を読むと案ずるには及ばないことがわかる。
つまり、私(やあなた)のしていることは極自然に「自分」を使い分けているに過ぎない。それは別人を装うだとか多重人格だということではない。「一個人」という表現からもわかるように、一般的に人格的個性は1つと考えられているけれども、「個人」は複数の「分人」から成っている、という考えがこの本では述べられている。
Aさんに対する分人も、Cさんに対する分人も、他者に与える印象は違うかもしれないが、噓偽りなく「私自身」に変わりがないということで、接する相手によって表に出る分人が変わるのはまったく自然なことなのだ。他者とのコミュニケーションが不快なものになるより、心地よいものになるほうがいいに決まっているわけで、旅行に誘うのがいつも仲良くしているXちゃんでなくて、年に数えるくらいしか会わないYちゃんであっても、問題ないのだ!
by mari (yenohemkcor)
23:01:03 | yenohemkcor | | TrackBacks
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